
私は現在、ホームページや動画のクリエイターとしてお仕事させてもらっていますが、同業の知り合い等は皆口をそろえてこう言います。
「デザイナー(クリエイター)だから、夜遅いのは当たり前」
確かに業界的には、周知の事実として認識されていますが、私の個人的な意見としてはそれでは非常に効率が悪いと思います。
現場でよく見られる負の連鎖。
と、ここまでは誰でもわかっていること。
もちろん、誰だって好き好んで残業しているわけじゃないし、早く帰れるもんならそうしたい。
けど、やはり制作の現場では「残業」がある種の「ステータス」となっているのもまた事実。
「負の連鎖」を生むひとつの要因は「負の考え」ではないか
私があるウェブ系の制作会社に勤めていたときのこと。当初の私はまだデザイナーになりたてのいわゆる「駆け出し」アシスタントでした。
当時の会社のホームページには、募集要項に「勤務時間:9時~18時」と書かれており、もちろん、初日から18時に帰れるわけもなく。と言いながらも、私自身も一日も早くスキルを身につけたいと必死だったので、自ら志願して残るようにしていました。
半年ほど経ったある日、家の用事で急遽帰らなくては行けなくなったので、上司に定時であがりたいと訴えたが、帰ってきた言葉は、
「え?家の用事?ダメよ。だっていつも遅くまで残れてるじゃない?」
家の用事と言っているにも関わらずダメってか!?
さすがに度肝を抜かれました。
結局その日は定時に帰れなかったが、いつもよりは早め(?)の11時に会社を出ました。
そしてその瞬間に、
「あぁ、当たり前の状況は自分が生み出してるのか」と悟りました。
だからって帰れないものは帰れない
そうは言っても、実際日々の仕事が山積みなわけだし、余った時間があれば少しでも勉強したい。
ここで、「聞き分けのない上司が悪い!」と言ったらそれまで。
仕事も勉強もうまく時間をコントロールしてこそ、「効率」がいいと言えるはずです。
残業を回避するために試したこと
実際、半年間、ほぼ毎日夜中まで仕事している状態が続いているので、すぐに早く帰ろうと思っても正直厳しい。
そこで以下の方法を実践してみました。
- 1週間ごとに、帰る時間を5分ずつ早める
- 家でできる勉強は、なるべく家でやることにする
- 持ち帰れる仕事は、家でやる
- これらの方法をやる同志を募る
4つ目の「仲間集め」は、自分の中で特に重要視しました。
家の用事ですら帰れないくらいのだから、一人で強行しようとしても、なかなかうまくいかないと思ったからです。
実際やると言ってくれたのは、一人だけだったがそれでもかなり心強かったのを覚えています。
そしてその結果、当初0時以降だった帰社時間が、実践から半年後には20時台にすることができました!
自分が変わると周りが変わる
これは想定外だったのですが、なんと会社の人間が次々と早めに帰ろうとする動きをみせ、最終的には業務改善を行うまでに至ったのです。
当初は、二人で早めに帰ってたときに、若干の陰口は叩かれたのだが(それは想定内w)、段々その光景を見ていたデザイナーが早く帰りたいと思うようになってきたらしい。
「そうか。残業することが当たり前になりすぎてて、みんなマヒしていたのか。」
誰だって初めの頃は早く帰りたいって思っていたはず。
そして、「早く帰るようにするためには、業務の流れそのものを見直す必要がある」と会社自体が考えるようになりました。
それでもたまに残業してますw
今はフリーランスということもあり、残業という考え方そのものが薄れてきてはいますが、なるべく急ぎの案件がない限りは、仕事は早めに切り上げるよう心がけています。
今もなお実践しているのは以下の項目
- スケジュール管理を欠かさずにしっかり行う
- なるべく朝早く仕事を開始する
- 家に持ち帰る仕事は1時間程度で終わるものだけにする(極力持ち帰らない)
まずは、できることから試してみてください。